ドクバリ

無人島のディーバのドクバリのレビュー・感想・評価

無人島のディーバ(2023年製作のドラマ)
3.6
面白かった。

全12話で各話が大体平均で75分くらいと割と長めだったから、軽くダレるとこもあったんだけど、総じて泣けるシーンが多いドラマだったかな。

てっきり無人島が舞台なのかと思ってたんだけど、無人島のシーンは1話だけで、本筋は無人島から脱出した主人公のソ・モクハ(パク・ウンビン)がその当時を時折振り返るってゆー、"葬送のフリーレン"的な構成だったかも。
で、中学生だったモクハが無人島から帰ってきた頃には31歳になっていた。っていう浦島太郎的な時間のズレが見どころ。

心は子供、体は大人って状態で中学時代に夢見ていた歌手になるために頑張るモクハなんだけど、憧れていた歌手が落ちぶれていたり、当時の友人であるギホは行方不明になっていたり、DV野郎のギホの父が彼を探し回っていたりと、単純なシンデレラストーリーというよりかは、割とヘビーなテーマを取り上げているが故に、いろんな角度から泣ける。

特にイ・スンジュン扮するDV父の粘着感がキモい。
そりゃあ身内に暴力を振るうような人間が、まともであるわけはないんだけれど、あそこまで狡猾且つ利己的になれるもんなのかと背筋が寒くなる。

他にも「芸能人にはなりたくないな」って思わせる感じのメディアの描き方も面白かった。

あと、パクウンビンの歌がとにかくエグい。
劇中の歌唱シーンは本人がガチで歌ってるらしいんだけれど、普通に歌手レベルの上手さ。

ネタバレになる系の話だから上手く書けなかったけど、最終話のタイトル「偶然vs必然」にすべてが込められているようなそんな話、、、そしてギホの男気に感動する話。
ドクバリ

ドクバリ