Asino

マスターズ・オブ・ザ・エアーのAsinoのレビュー・感想・評価

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基本的にイギリスの基地からドイツ方面に空爆に行ってた隊の話なので、一般市民も巻き込まれているに違いないこと、それについて隊員たちの自責の念については「ドイツの自業自得」という話でまとめられる。
まあ、もうほんと基本的には実話ベースで、制作はスピルバーグだし、テーマは「Thank you for your service!」なのだろうからそうならざるを得ないのはわかるんだけど。
空爆された側の人間としては、「日本人も自業自得」と言われるわけだな、というところにどうしてもつなげざるを得ないわけで。
最終回でローゼンタールが、遺体の山が取り残されたままの収容所の惨状を目にするシーンがあったけれども、それも結局彼に「ドイツの自業自得」という台詞を言わせるためだったような気がしてしまって。

まあわかってたはずなのにキャストにつられてみるのが悪い。

とはいえキャストはよかった。
6話がベストエピソード。初めて空爆シーンがない、とてもいい群像劇になってました。
捕虜になって収容所に送られるもの、「一機しか帰って来なかった」恐ろしい出撃のあとの生き残りたちの、束の間の静かな時間(の影に横たわるどうしようもない苦しみ)、親友をなくした男の拭いがたい罪悪感。
それにしてもベル・パウリーがゲスト出演してるって見るまで知らなかったので、変な声出ちゃった!
軍服姿、謎めいたキャラクター設定も、どうしても『ロイヤル・ナイト』を思い出さずにいられないけど、あれぜったい意識してるよな...。(そのあと不倫に発展したのでげんなりしたがまあしょうがない。終わり方はよかった)
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