小川勝広

不適切にもほどがある!の小川勝広のレビュー・感想・評価

不適切にもほどがある!(2024年製作のドラマ)
4.0
炙りしめさば200皿、喜んで!
せっせと運ぶロボットウェイター

話しあいましょうと、
おまえが唄うんか~い!

【先生が生徒に手を出す】
【手を出した先生が手を出した生徒に修正する環境をつくる】
【見守る】
この3点を根気よくやり通す覚悟のある先生が、
稀に、生徒に受け入れられるケースもあった。

だけで、

環境をつくることもなく、
見守りもしないのは、
体罰で暴力で犯罪、
昭和でもダメだった。

昔はよかった、愛のムチが許されたと、
ノスタルジーだけでつぶやくのではなく、
何が許されていたのか、
今はなぜ許されないのか、
個人の差もあるが、
システムの差も大きい。

【必要な事】と【めんどくさい事】は同じカードの表裏。
めんどくさい事を放棄してもいい、
が、
必要な事も放棄してたら、こうなった・・・

自分たちが選択したのか?
システムに間違いはなかったかないのか、

昭和の、見える直接的暴力は、
もちろん認められないが、

令和の、見えない構造的暴力は、
見逃されていないか。

を、

人気ドラマ『ボディーズ』や『DARK』、
あるいは、
『地下室のヘンな穴』『マルコヴィッチの穴』までは無理か・・・
のように不思議なトンネルを抜けて時代をいったりきたりしながら、

笑い飛ばしていくのかな。

宮藤さんのシナリオは、
セリフを活かす、
あるいは、
使い古された言葉の鮮度をあげる、
ための重ね方、順番で、
古着を流行らせるような構成の技術が高い。

過去、未来、それぞれの時代の登場人物、
立体的な構成の面白さが今回は更に際立つだろう・・・

欲をいうと、
この上手な構成を飛び越えて、
ストーリーテリングの約束事を破壊するようなことも期待してしまう。

校長先生の朝礼の挨拶のような、
展開になりませんように。

あれは86年に無かったとか、
バスでタバコは吸えなかったとか、
細かい事は気にしないで、
昭和警察署のみなさん、
特に86年課のみなさんは出動を自粛しましょう。

そして唄いましょう!

しらんけど・・・