Benito

さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~のBenitoのレビュー・感想・評価

4.0
【 音楽は人の心を救うことが出来る 】

指揮者ドラマが熱い!
2023年1月期「リバーサルオーケストラ」が日テレで放送。そして2024年1月期に「さよならマエストロ」 がTBS日曜劇場で放送。過去にも「のだめカンタービレ」フジや「エール」NHKという傑作があった。

映画でも最近は「TAR」や「マエストロ」が存在していたし、「TAR」には圧倒された。

本作は「リバーサルオーケストラ」と同じで楽団の再生、演者の覚醒の物語。ただそれに親子の再生、ドイツ人師匠との関係も加えて、ドラマに深みが出ているような気がする。しかし父と娘を演じた西島秀俊と芦田愛菜は上手い。オケには宮沢氷魚、新木優子、津田寛治、玉山鉄二が配され、あと石田ゆり子や満島真之介、西田敏行まで脇に揃えて日曜劇場は相変わらずキャスティングには実力派ばかりで凄い!

そしてドラマ内で演奏される曲の数々がマッチしていて、第4話:ロッシーニの演奏の裏で展開するドタバタ、第6話:津田寛治が指揮するカルメン、第7話:西田敏行のアマポーラ、第9話: ドボルザーグ「新世界」、第10話: シューマンの交響曲第3番「ライン」、などなど選曲も抜かりないし。

富士市などがロケ地となっているから、富士山が茶畑の背景にあるカットも映える。

あと東京音楽大学の監修、また東京音大の教授で指揮者である広上淳一が監修しているだけあってドラマの娯楽性、分かりやすさを持たせつつ、裏方にプロがしっかりサポートしているのも良かった。
Benito

Benito