楽太郎

舟を編む 〜私、辞書つくります~の楽太郎のレビュー・感想・評価

5.0
久々にいいドラマでした。映画の雰囲気をそのままに、言葉の大切さを丁寧に描いていたと思う。良かったのは主演の変更。サブサイトルの「私、辞書つくります」の通り、元ファッションモデルの編集者みどりの目線で辞書編纂を描いていたので、難しいところを解消しているのでドラマに入り込める。演じた池田エライザさんも役者業に脂が乗っているタイミングで良かった。一方で脇に回った馬締役に野田洋次郎さんを配したのもいい。主演を食わず、でも独特の存在感。「百万円の女たち」(2017)を思い出したけど、はまる役にははまる男。また、変更点で言うとコロナ禍にクライマックスを持ってきたのも良かった。言葉はどんどん新しくなるので、そこにきちんと向き合うことで古びず、逆に原作の良いところを引き出していたと思います。校了を伸ばしてもコロナ由来の新しい言葉に挑む姿も良かった。人と人とをつなぐ想い。ものづくりの原点だね。
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