都心に颯爽とそびえ立つガラス張りの高層ビル。選りすぐりのエリートが集い、まさに《壮麗なガラスの城》ともいうべき華やかさを放つ大手商社の実態は…出世欲、名誉欲、支配欲、愛欲、承認欲求、自己顕示欲といった《“複雑に絡み合った”欲望が渦巻く迷宮》だった――。
社員旅行中に起きた不穏な殺人事件を糸口に、一流企業にはびこるさまざまな欲望と犯罪の構図を鮮烈に描いた松本清張の傑作社会派ミステリー。欲により殺人をおかす、恐ろしいですね。推理好きな三上も的場も事件に突っ込みすぎで、観ているこちらがハラハラしました。警察は何やってんのと、突っ込みたくなりますが、社内の人たちが渦巻いていくから楽しめるのですよね。
