このレビューはネタバレを含みます
彼女の子供達のために。
殺されていく娼婦がいる中で、娼婦を続けていた女性達がいた。生きるための選択だったのかはとても疑問が残る。
襲われながらも、生存した女性の苦悩も描かれていた。どの視線も彼女達には冷たかった。
真摯な捜査が評価されず、閉職に追い込まれ、かつての仲間から部外者にされていく。組織社会の悲哀があった。
生科学による捜査はまだ先のことなのだろうか。靴跡とかタイヤ跡とか警察の混迷ぶりが悪目立ちする。
名曲に被せた女性達の訴えには涙がこぼれてくる。被害者家族の描き方も巧い。
あっけない幕切れだった。被害者家族の哀しみが癒えることはない。