よしみ

ヨークシャーの切り裂き魔事件~刑事たちの終わらぬ苦悶のよしみのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

彼女の子供達のために。

殺されていく娼婦がいる中で、娼婦を続けていた女性達がいた。生きるための選択だったのかはとても疑問が残る。

襲われながらも、生存した女性の苦悩も描かれていた。どの視線も彼女達には冷たかった。

真摯な捜査が評価されず、閉職に追い込まれ、かつての仲間から部外者にされていく。組織社会の悲哀があった。

生科学による捜査はまだ先のことなのだろうか。靴跡とかタイヤ跡とか警察の混迷ぶりが悪目立ちする。

名曲に被せた女性達の訴えには涙がこぼれてくる。被害者家族の描き方も巧い。

あっけない幕切れだった。被害者家族の哀しみが癒えることはない。
よしみ

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