コザカナカルシウム

春になったらのコザカナカルシウムのレビュー・感想・評価

春になったら(2024年製作のドラマ)
3.9
オープニングで如何にヒキを作るかにかけている最近の軟弱ドラマに対し、これは木下惠介の時代から脈々と続くキチンと舞台を見せる手法で逆に新しかった。
高層マンションと昔ながらの下町が同居する佃の町…その昔ながらの長屋風一軒家のポストに年賀状の束が届く。
う~ん、なんて風情がある始まり…と浸っていたら、父と娘の爆弾発言!!
一つのシーンを一つのトーンにしないところで引き込まれる。

命の始まりの助産師奈緒と命の終わりの木梨。この父娘が命のリミットの中でドタバタありながら愛を確かめ愛を繋ぎ…っていうドラマなんだろう。命の始まりと終わりっていう対比は、大石静さんの星降る夜にと重なっているものの、こちらは父娘だから、また趣が違うはずだ。

第一話で最高潮に泣けたのは、奈緒が助産師として赤ちゃんを取り上げるシーンだ。父の余命を知った奈緒が命をつなぎながら父を思う。奈緒と木梨のカットバックで、思わずティッシュを取った。

ドラマ書けない!?が好きだったから、毎週楽しみ。脳冷却の先生も出ていたし 笑