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ツイン・ピークス シーズン1のgeminidoorsのレビュー・感想・評価

ツイン・ピークス シーズン1(1990年製作のドラマ)
4.8
数年おきにコレが何回目の鑑賞だったか…
ワタシは当時コレに出逢い、或る意味では慰められた。今になり、そんな表現が思い至る。
慰めとは…それが何であるか、コトバを替えれば何故だろうか?
以後の今日に至る日常とは"ソレを知る(探す)為の旅であった"とも云えるかも知れない。

併し又それは、知る由も解る筈も無い〜或いは"解ろうとすれば知ることが出来ない" と思い至る(気付く)〜其の為の道だったかも知れない。
第一、"人生とはそういうものかも知れない"と悟るのに、我も又(リミテッド・シリーズと同じく)20数年間位ロング&ワインディング・ロードを彷徨った気がする。

色んな具体的解釈や感想が、長きに渡り其処彼処で語られてきたけれど、視覚的刺激やプロットだけにザワついていただけのにわかピーカーは静まり久しい。
物心ついた頃からネット社会に暮らしてきた世代にも、感じにくい処はあるかも知れない。
事象の切れ端を現在と比較したらば、何時だって"新しい船を漕ぐのは古い水夫ではないだろう"と成るのかも知れない。

だが…そう云えば昔、我が娘と一緒に読んだ絵本の文にも書いてあったが
"新しいは古く、古いは新しい"場合もあり。
つまりはその奥に普遍的なものが有るか無いかなのだろう。

理屈抜きで意識下を揺さぶられた者達はきっと…
今も尚、自分の歩みで持ち合わせた確固たる尺度の内の一つとして(リンチが問いかけてきた)シンボルとメタファーを忘れないだろう。
海馬の奥で。



何を大袈裟なと思われても別にいいのだ。
何言ってんだか解らんでいいのだ。
コレでいいのだ。

コトバなんてツールの一つに過ぎない。


ワタシもまた
赤い部屋に居る。
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