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月とケーキのakariのレビュー・感想・評価

月とケーキ(2023年製作のドラマ)
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自然体なのに雰囲気があって好きです。可愛くて綺麗な市川実日子の良さが存分に出ている作品でした。耳たぶのフチにあるピアスが可愛かったです。
淡々と静かに相手を想う言葉遣いや振る舞いができる関係性が素敵でした。「ケーキ屋ですが何かご入用ですか」「シブーストひとつ、お願いします」
足の爪を切るシーンはニヤニヤしました。例えば白髪とか、穴が空いた靴下とか、そういうのを見せられる相手なのだと思いました。私は一つひとつ細かいところを気にしていて、でもそんなに気が回る性格ではないから全てを隠したくなります。私の全容は誰にも知られたくないと思います。私は他人のことはわかれないと思っているけれど、他人は私のことをわかったような気でいることに耐えられない時があります。でもそんな時ばかりでもありません。「28年前の自分と今の自分は何も変わらないのに、28年前には思いもよらなかった未来がここにある。これが当然だったように」28年後も私はこの私のままでしょうか。時がたったら、大好きな人に出会えたら、もっと寛容で穏やかに私が好きな私になれるでしょうか。そんなことを考えていました。菜月や慎とはたった30分しか一緒にいなかったのに、最後にはなんだかずっとそばで見てきたような気分でした。
リンリンと菜月のやりとりが良かったです。子どもと接するときにも、そのまんま子どもでいられる菜月が可愛いなと思いました。

「月を見ると、地球で生きてるんだなーって思う」
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