みやっち

沈黙の艦隊 シーズン 1 ~東京湾大海戦~のみやっちのレビュー・感想・評価

3.4
好きな作品の実写化なので楽しみにしてました。
ただ大沢たかおの海江田艦長だけがどうにも
生理的に駄目でなんだかなぁというのが本音。
海江田が真面目な顔をすればするほど板尾創路
に見えて笑ってしまうのだ。

あの海江田のアルカイックスマイルが実写だと
どうにも芝居臭くてしょうがない。
もちょっと原作に顔が近い俳優いなかったのか?
アニメ版の声優さんがすごく良くて知的な空気を
まとっていたせいで大沢版海江田艦長の空気が
微妙なのは否めない。似せようとすればするほど
臭い芝居みたいに見えてしまうのだ。

あとどうしても低予算のしわ寄せかセットが
貧弱なんだよなぁ。
メイキング映像では色々とご苦労されていた
ようだが作戦指揮所がただの会議室。
違和感の原因は潜望鏡が指揮所にないからだと
気が付いた。
米軍の会議場所もなんだか安っぽい。
照明器具とかアメリカぽくないしなんせ狭い。
ベネット大統領がいるのはホワイトハウスなので
会議室も調度品や壁の絵画とか米ドラ並みの再現は
保って欲しかったなぁ。
普通の狭い会議室なんだもん。

日本政府の配役も笹野高史さん演じる竹上総理が
近所のタバコ屋のお爺ちゃんみたい。
江口洋介の官房長官はイケメン過ぎて失笑。
原作は緊張感のある政治的駆け引きも魅力の一つ
なのであの総理だと一気に三谷幸喜のコメディ映画
か「シン・ゴジ」の空気になってしまう。

全体から言うと壮大なスケールの原作に取り組む
気概は「よっくやった!」とほめてあげたい気分。
先日放送された「VIVANT」といい日本ドラマも
本気でやればいい作品ができることを証明してほしい。
「空母いぶき」の脚本改悪による駄作化の雪辱を。
みやっち

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