たかまさ

沈黙の艦隊 シーズン 1 ~東京湾大海戦~のたかまさのレビュー・感想・評価

4.0
劇場版はいまひとつな印象だったのですが、このドラマ版は食い入るように見ました。2時間の映画だとダレてしまうところを、ドラマで45分ずつ小刻みに区切る方が、本作には合っていたのかもしれません。

細かなセットの作り込みも好感が持て、作品のクオリティアップにも繋がっていたと思います。また海戦シーンのCGもよく出来ていたと思います。「ゴジラ-1.0を見た後だと…」という意見も散見されましたが、日本ドラマのCGとしては過去最高峰のものだったのではないでしょうか。

更に、原作の海江田の雰囲気とは少し違うものの、大沢たかおさんの演技も素晴らしかったと思います。主人公としてのカリスマ性がすごく表現されていました。また余談ですが、「ミッドナイト・イーグル」で師弟関係だった玉木宏さんと敵対するという構図は、感慨深いものがありましたね。

ところでよく比較される「シン・ゴジラ」ですが、残念ながらリアリティラインの詰めは、「シン・ゴジラ」に軍配が上がるように思います。
特にクライマックスの東京湾海戦シーンのリアリティ描写は、非常に甘いです。アメリカがバンバンミサイルを打っているのに、東京湾上空を飛ぶ民間機を止めている描写はないし、東京湾内を航行する各種船舶への航行停止通達の描写もない。当然ながら、行き来する飛行機や船舶にはアメリカ所属のものもたくさんあるはずですから、これは明らかにおかしいですよね。
シーズン2は、ぜひその辺りをもっと詰めてくれると良いなと思います!
たかまさ

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