南アフリカが舞台、さらに料理家の中年女性が主人公のミステリーということで気楽に見始めたらとても良かった。
まず南アフリカという舞台が新鮮。乾燥した空気は感じられるものの思ったより緑や花が多く、インテリアの色使いもビビッドでいて調和が取れており、とにかく気持ちが上がって楽しく視聴できた。
キャラクターも魅力的で、主人公のマリアは影がありつつ優しく穏やか、時折情熱を見せる素敵なおばさん。上司のハティ、同僚のジェシーも愉快で魅力的な女性。警察署の面々も好感が持て、マリアたちとぶつかりながらも距離を縮めていく様子が丁寧に書かれている。少しずつ私生活や生い立ち、過去が明かされるところも好ましかった。
ちょっと一話目を見逃してしまったので導入部分はわからないけれど、「マリアが担当する悩み相談のコラム（マリアの料理）」と「女性殺害事件」の二本の柱がストーリーを支えており、そこに人間模様とマリアの過去が加わって飽きるところがない。
マリアに寄せられる悩み相談も見せ方が面白いし、回答にあたるマリアのレシピもとてもいい。この悩み相談が、ちゃんとマリアの魅力を引き出すようになっている。
事件のほうは遅々として操作が進まず笑ってしまうのだけど、ラストに向かって盛り上がる工夫がされていて、真実もストーリーのカラーに比して深刻すぎず軽すぎず、程よかった。
全体的に好感が持てたし終始楽しかった。主人公マリアの過去がとてもとても気になる！というところで終わったので続編まったなし。早く続きが観たい！
