なな

アンチヒーローのななのネタバレレビュー・内容・結末

アンチヒーロー(2024年製作のドラマ)
-

このレビューはネタバレを含みます


“家族、恋人、友人、同僚、あなたの人生に関わった全ての人が、「殺人犯の○○」という称号を強制的に与えられるんです。罪の無い人間が犯罪者と同じ扱いをされるんです。むしろ殺人犯として牢屋で過ごすより悲惨かもしれませんね。無論あなたが真摯に罪と向き合い更生したと判断されれば刑を終えることは出来ます、法律上は。でもそれはあなたが罪から解放されたわけではありません。過ちを犯してもやり直せる、日本はそんな優しい国とでもお思いですか?考えてもみてください。あなたの隣の部屋に殺人犯が引っ越してきたら、「私、人を殺したんです」と言われて「そうですか」と笑っていられますか?犯罪者の更生施設だってそうです。社会にとっては必要であるということは誰もが分かってる、しかし自分の近くには来てほしくない、それが人間なんです。もう分かりましたよね。法律というルールの中では許されても、リアルな世界では一度罪を犯した人間を許す気なんかないんです。どんなに心を入れ替えたとしても出所した先に自分の居場所なんか無いんです。幸せになんかなれるわけないんです。やがて絶望し、もう一度人を殺すか、自ら命を絶つか、待っているのはそんな未来だけです。殺人犯になった時点であなたの人生は終わります。仕方ないですよ。だって人殺してるんですから。”

“でもどうか今日のことは内密にお願いいたしますね。目撃証人にお金を渡しさらにご馳走までしたとなると証人利益強要罪に問われる可能性があります。もちろん受け取ったあなたも同罪です。”
“物事を知らないとは恐ろしいね。”

不明確である限り証明する。
依頼人の利益のために力を尽くす。
業務に支障のない障害による解雇は不当解雇。
“障害を理由に差別するようなやつらは絶対に許してはいけませんよ”


“正義のために”
“有罪に”
“世の中の発見や発明は全て推測や仮説の上に成り立っているものだよ”

“組織に属する者なら誰しも、全体がつくりあげた考え方を前に、自分自身を捻じ曲げてしまった経験が。生活のため、家族のため、感情を押し殺すしかない。こうだと決められていることにはなかなか反対しにくいものではないですか?緋山さんがパワハラに声をあげなかったのも、尾形さんが耳の病気のことを隠し続けたのも、すべては生きていくため、仕方のないこと。残念ながら今の日本はまだそんな社会です。ただ、我々を含め司法に携わる人間は、人の一生を左右する立場にあるということを1秒たりとも忘れてはならない。歪んだ思考が、平穏な暮らしを求めていた罪なき人の人生を奪ってしまう。それだけは絶対にあってはならない。”

なな

なな