Dumbo

ケの日のケケケのDumboのレビュー・感想・評価

ケの日のケケケ(2024年製作のドラマ)
5.0
「不機嫌なモンスターにならないためには
たゆまぬ努力が必要だ」


“感覚過敏”というキーワードに興味を持って…

でも学園ものは苦手だし、
若い人向けのドラマだろうと思いながら、
一回だけの単発ドラマなので、
合わなかったら途中で観るのやめようと
全然期待せずに観てみたのですが、

思っていたのとは全然違って、
全世代に響くとても良いドラマでした!



私も軽度の感覚過敏があり、
でもヒロインのあまねちゃんほど重症ではないので、
“めんどくさい人”と思われないために
苦手な事もなるべく隠して生きてきました。

でもそれは、
「自分のご機嫌をとる」のとは正反対で、
ずいぶん自分を苦しめてきたのだなぁ…と
この歳になってやっとわかりました。



このドラマは、
当事者や周りの人に
「考え方を変えよう!」なんてドラマではありません。

「感覚過敏の人に寄り添おう!」というドラマでもありません。

そういう押し付けや説教じみたところが全くないのもとっても良かった!



頑張りたい人は頑張ればいいし、
休みたい人は休めばいい…


感覚過敏のあまねちゃんが
入学した高校は
「必ず部活に入らないといけない」という校則があって、
でもあまねちゃんは感覚過敏なので、
どこの部活にも入れない…
食べられないものが多いから
家庭科部もダメだし、
視覚過敏でパソコンの画面が眩しくて
パソコン部もダメ。

そんなあまねちゃんが
“ご機嫌でいる”ために考えたこととは…?




感覚過敏とかそうではないとか
そんな事は関係なくて、
みんなが「“ご機嫌な自分”でいられる学校」
にするために奔走するあまねちゃん。

家族であっても分かってもらえない事が多くて、
大変な事が多い…
だけど…

人に寛容さを求めるのではなく、
ただ、“自分のご機嫌をとるための自由”
を認めてもらおうと頑張るあまねちゃんが
クラスメイトのセリフを借りると、
「最高にカッケー!!」
でした。


分かってもらえないと悲しむよりも、
自分がご機嫌に笑って生きていける方が絶対いい!



「人生はどうにもならないことばっかり起こるから、
どうにかなるところは楽をしましょう!」

ケケケケケッ!!
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