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燕は戻ってこないのdarumaのレビュー・感想・評価

燕は戻ってこない(2024年製作のドラマ)
3.9
直近3話まで。テーマはとても良いのだけれど2話が超絶合わなくて(観るのやめようかと思った)、でも3話がかなりよかったので持ち直し、今の所この評価です。

代理母出産の話。

何が合わなかったのかというと…

とにかく私は地元をバカにされる話が嫌いです。
北海道を田舎の代名詞のように使わないで欲しい。
(実際はそうだけど。。地元民が自虐で言うのと都会人(制作陣)が上から言うのとでは意味が違う)
良い時はいいんだけど、悪い代表に使わないで欲しい…「サンクチュアリ」を思い出してしまった。(これまた高評価な作品でしたが、私はそれが超絶にダメだった)
見下されてる感じがして単純に腹が立つのもそうだけど、田舎のテンプレというか、逆に安直に感じてしまう。
あと、私は移住者なので厳密な方言がわからないけれど、なんかそれっぽい言葉を使うのはやめて欲しい。「いかにも使ってます」的な。方言使わない人、いっぱい居ると思う。特に若い人。
主人公の田舎が北海道である必然性があるのかまだわかりませんが、もしなかったら、悲しい…

あと、酒向芳さん(平岡)があまりにもテンプレ的に怖すぎてダメだった…(とにかく私はテンプレが嫌いなんだと思う)
ただ、もしかするとこれは後から二面性とかで役に立ってくるのかも知れないので、様子見。

他は概ね、普通に面白いです。面白いというか、興味深い。

3話で良かったのは、内田有紀さん演じる悠子と春画のりりこさんの中華料理屋?のシーン。悠子が代理母を決断するに至る心境がとてもよく伝わった。生殖の自由、みたいな。
何気に本作は内田有紀さんが影の主役かな?(実際のメイン)と思います。私が年齢が近いからかもしれませんが…。主演の石橋静河さんがワーキングプアの代理母役、内田さんが不妊で代理母をお願いする側の役です。

あと、ダンナ親子もちょっとテンプレが入ってるような気はしたけど、そこまで嫌悪感はなかった。逆に清々しいほど「そういう人なんだな」と思えたので。(実際近くに居たら嫌すぎるが…苦笑)

ちなみに桐野夏生さんの原作は未読、桐野さんの小説自体を1つも読んだことがないです。昔ドラマ化した作品が話題になっていたのは知っています。まあ、エッジが効いてるというか、エグい系ですよね。NHKの火曜10時(ドラマ10)は結構これ系かなという印象はあるので、合ってるとは思う。「大奥」がこの枠でしたよね?

演者さんは、石橋静河さんは安定。後から気づいたのですが、彼女は確かバレエをやってましたよね…?役どころと合ってそう!
伊藤万理華ちゃんは「パーセント」を先に観たので、振り幅が凄い(何気にキャラ的にはめっちゃ振ってる感じではないかもだが)。どちらも好き。
酒向芳さんは「アンメット」を観てるので、並行だったのか…!と気づいた。これまたどちらも嫌な役(苦笑)

脚本は朝ドラ「らんまん」の長田育恵さん。この方は私は朝ドラより金曜時代のドラマ10(群青領域)がコケている印象が強いので、やっぱりちょこちょこそういう感じ出てるな、と思ってしまった。映画「山女」は良かったですが…(あれは共同脚本ですが)

演出に山戸結希監督が居て、おお…!と思いました。確か映画はあまり合わない印象だったんですが(酔いそうなフラッシュ系の映像)、ドラマでは特に気になりませんでした。

個人的にここ1年くらいで観た映画の人やモノが出てきまくるので、やっぱりNHKは映画を意識してるのかなぁ…と思った。
ちなみに吹越満さんで「Love Will Tear Us Apart」、春画で「春画先生」を連想しました。エンドロールで中村優子さんのお名前を見つけて、どの役…?と思ったら、彼女が春画先生でしたか。これは多分まったく関係無いんですけど、私は「ユンヒへ」の印象が強いので、北海道絡みだなと思ってしまった。

とりあえず、物語に引き込まれはしたので、最後まで観ます。
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