ミサホ

ウトロー事件: フランスを揺るがせた冤罪のミサホのレビュー・感想・評価

3.7
なんともやりきれない事件だな。
冤罪ほど悔しいことはないよね。

たまに冤罪で捕まったらどうしよう…とかって考えることがあるけど、ほんとそうなったら、弁明が言い逃れになって、信じてもらえないんだろうな。

子どもの告発から18人の大人が芋づる式に捕まった。性的虐待、性的暴行を受けたというのだ。

子どもの告発内容は赤裸々だ。

動物を使って、させられたとか、
あまりに飛躍しすぎた告発に、人々や検察は、頭を抱えて、おぞましい…と言う。

しかし、捕まった人の弁護士数人は、力を合わせて、調べに調べる。証拠はない。あくまで子どもの供述のみである。

冤罪で捕まったのに、何故か子どもの供述に乗っかる人まで出てくる。つまり、罪を認めてしまうのだ。なぜだろう…?

一方で、一貫して無罪を主張する被告数人は、強力な弁護士(この人が出て来たら一筋縄ではいかないってくらい優秀な弁護人)の追い込みもあって、最終弁論を待たずに無罪となった。

無罪を勝ち取るまで5年。
勾留中に絶望し自死した人もいた。
悔しくて辛くて踏み躙られた数年。

悪意が人生を狂わせる。
(子どもたちの動機は分からないけど)
なんとも嫌な事件である。
ミサホ

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