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滅相も無いのcrispのレビュー・感想・評価

滅相も無い(2024年製作のドラマ)
3.8
今2話なのでストーリーについてはまだ謎多き、って感じで何も言えないけど。もしかしたら穴自体の謎は解明されないまま終わるかも。
そこが重要ではなく、穴に入るまでのそれぞれの理由の物語を見るドラマなのかな。
演出が新鮮なのと、俳優たちの演技に集中できる、魅せられるのが良い。
いつもは日本のドラマはついついBGM的に見ちゃうことが多いのだけど、これは演出を見たいから、あ、集中して見た方がいいドラマだなと思った。

舞台を見ているかのようなセット、アンサンブルの動き、それが小気味いい。
ネトフリ海外ドラマのようなロゴの出し方、テンポも日本のドラマではあまり見ないような感じ。

難しいよな〜と個人的に思うことがあって。
それは、現代の視聴者の違和感に対する嗅覚。
ここでいう違和感は、んー、製作者のにおい、といいますか。
ときどき攻めた、新しいっぽい作品には「どうだ、新しいっしょ」という製作者(役者)の匂いが作品にのってやってくることがある。
でも承認欲求がない人なんていないと思うから、あるのは仕方ないけど、時に製作者・出演者だけで盛り上がって、見てる側気持ち置いてかれるようなエンタメがある。本人たちはすっごいやり切ってる気持ちよさそうなんだけど,,,むずかしいよね、本人たちも楽しくて見てる側も楽しいってね。


2話ー染谷将太
彼はほんと演技を安心してみられる。演技(役)に集中させてくれる役者、だと思う。ときに俳優自身のへんな承認欲求などが邪魔して見てる側が気が散る、そんな俳優さんもいるけど、そういう点で染谷将太、彼は安心して、集中させてくれる。見てて気持ちいい。どの作品でも思うけど、すごく自然にやってのける。演じる。すごく自然だから演技のうまさに気づかないときある。けど、彼は外側の見せ方ももちろん、内側からも演じてる、そんな姿勢に安心と気持ちよさを感じる。

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この感じなんだったっけ、と見ながらやっとピンときた。
ウェスアンダーソン的なものを感じるんだな!(特にこないだのネトフリ短編集)
シーン・セットの移り変わり方、ストーリーテラーのように心境を語りつつ、ストーリーのセリフも言いつつ、みたいなあの感じ。
カメラ回しとか場面の切り替わりとか面白い。

〇〇みたい、ってすぐカテゴライズするのは嫌かもしれないけど、私の中で「なんの既視感だろう?」となっていたモヤがすっきりして書いてしまった。(みんなもしかしたらこのスッキリ感で言ってるだけなのかもしれない)
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