ものすごいストーカー行為だったが、これが実話とは…
とはいえ単なるホラー作ではなかった。
ふらっとパブに来た寂しそうな女性に一杯奢ってしまったがために、ドツボにはまる売れない芸人。
ストーカー行為のあまりの酷さに警察に届け出ても、心のどこかで縁を切りたくても切れないもどかしさ。
普通の友人として出会えたらどれだけ救われた事だろうと思う。
同姓にレイプされた暗い過去。自分はゲイかバイか誰にも言えない羞恥心。何をやっても上手く行かない自身への怒り、自分でも上手くコントロール出来ない切ない気持ちが丁寧に描かれていてなかなか沁みた。
彼女の留守電を聴く事によって、むしろ彼女に執着する事によって、なんとかギリギリで自分自身を保ち続けていた頃の哀しみ。
最後に聴いた彼女の留守電に涙。