売れないコメディアンのドニーは、アルバイト先のバーを訪れた年上女性マーサに同情し、一杯の紅茶を奢る。それを機にマーサからの執拗なストーカー行為が始まるが、複雑な過去を持つドニーは筋の通った行動を取れず、周囲の人間を巻き込んでしまう…。
ネトフリの話題作。
ただのストーカー対被害者の話ではなく、
いわゆる共依存、いやそんな単純な言葉でも片付けられないような、
とにかく凄いインパクトのある作品だった。
企業で働くにしろアートで生計を立てるにしろ、社会で生きる以上自分の仕事ぶりを他人から評価してもらうことはある程度必要なことだが、根拠のない自信というのも自尊感情を保つ上でとっても重要なんだと思う。
自身の価値を他人からの評価のみに委ねてしまうと、自分に害悪をもたらす人間に縋ってしまったり、より自尊心を損なう結果に陥り兼ねない。
とは言え、そんな白黒ハッキリできたら苦労しないわな。
自分でも説明できない愚行に走ることは誰にでもありうるわな。
エピソードが進むにつれ明かされていくドニーの屈折した内面に、同情を禁じ得ない。
そして、ストーカー行為に走る人にも心があるという点にフォーカスしてるのも新鮮だった。
ドニーもマーサも常人には理解できない言動を繰り返すけど、どちらもとても必死に、もがきながらカッコ悪くも全力で生きている感じに心を打たれた。
スカッとはしないがほんのり温かい後味のドラマ。
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#ドニーを演じた俳優の実体験を元にしてるらしい
#それを知ってリアリティに納得
#しかしマーサのスコティッシュアクセントは全然聞き取れない
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