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シカゴ・ファイア シーズン8のMIDORIのレビュー・感想・評価

シカゴ・ファイア シーズン8(2019年製作のドラマ)
4.4
熱すぎる!やっぱりシカゴシリーズはファイアに限ります!ドラマのストーリーのバランスが良くて、出動の話もプライベートの話もうざったく感じない絶妙なバランスで話が進みます。毎話観ている側の喜怒哀楽を刺激してくれて、これぞ娯楽と言える作品です。チームワークが問われる仕事だからこそ、みんな我は強いですが、とても素直で、上下関係に関係なく、悪かったことは謝ることができるし、誰かが困っているときはチーム全員で手を差し伸べることができる素晴らしい消防士たちです。

このドラマは消防士ドラマのわりに殉職者が少ない(刑事ドラマはかなり殉職者が出るので)と思っていましたが、今シーズンの序盤にレギュラーキャストに殉職者が出てしまいました。契約上降板ということなんだと思いますが、第1話のような降板の仕方は消防士役を演じた俳優として、理想的な降板だと思います。脚本家がこのキャラクターに対して愛がなければこのようなストーリーは書けなかったと思いますし、ドラマにもスタッフにも視聴者にも愛されたキャラクターでした。7年間ありがとうございました。

毎シーズンお馴染みの51分署vs消防局も勿論あります…このドラマを面白くするのはやっぱりこれですよね。それから、シカゴシリーズといえばスピンオフとのクロスオーバーエピソード。ファイアだけでも面白いですが、どのシリーズも好きなので、クロスオーバーで他のドラマのキャストが一同に集まるのはファンとして最高の機会です。クロスオーバー3作品で描かれた「病原パート1〜3」ですが、まるで翌年に大流行する新型コロナウイルスの予言のようで、見応えのある話でした。ファイア×PDだけのクロスオーバーもあり、久々にローマンも登場しました。

ルームメイトを失ったクルース。クルースってなんでこんなに苦労人なんですかね。癖強いシカゴファイアの中でも、とびきり優しくて人格者なのに、クルースばかり何か背負わされているような感じがします。そんな不幸キャラのクルースですが、クロエとは順調で最高の幸せを掴みます。ケイシーを取り巻く女性たちやラブラブすぎる“ステライド”に時々「もういいよ」となりますが、クルースとクロエはひたすら癒しです。

牧師と結婚して新生活を始めたブレットは、消防署での面接の後に51分署をめちゃくちゃにしていったホープと再会します。過去のことはすっかり忘れたようなホープと、自分の大切な仲間を傷つけたホープを心底嫌っているブレットの距離感と溝を感じました。そして、早々に離婚して51分署へ復帰。ケイシーとの関係はなんか好きになれないものの、ブレットがいる51分署はやっぱり面白いなと思いました。(今シーズンの髪型も可愛いです)

セブライドとキッド“ステライド”の関係は順調です。プレイボーイで有名だったあのセブライドが愛の囁きをキッドに言ったり熱すぎる!キッドって仕事中は男みたいなのに、セブライドといるときは女に戻って、私はそのギャップが好きです(ネットで調べるとキッド嫌い派も多いみたいなので、賛否両論あるみたいですが)。そんなセブライドが今シーズンの途中で火災調査室へ異動しますが、セブライドの父ベニーの時と想いが重なる大隊長が切なそう。セブライドが異動中、キッドはリーダー研修に通い、研修と通常業務で無理なスケジュールを続けた結果大変なことに。ファイアきってのカップルとなったステライドの今後の行方にも注目です。

もう一人の主人公ケイシーですが、まさかのギャビー帰国。思ったより再登場が早くてビックリでしたが、スペシャルゲストだったのでちょっと出演して終了です。ギャビーも自分と離婚してすぐに親友だったブレットがケイシーとくっついたと知ったらビックリでしょうね(ギャビーはケイシーとブレットの関係を知らないまま退場でしたが)。ケイシーは別れたら自分のすぐ近くにいた女性と即付き合い始める傾向がある(ギャビーもそうだった)ので、そういうタイプなのかもしれませんが、ケイシーも落ちるの早すぎるんだよなぁ…。

新キャラクター・ギャロ登場。良い印象は持てなかったものの、みんなの記憶に残る初登場で、ケイシーはその勇気を讃えてぜひ仲間にしたいと奔走しますが、大隊長とケリーは反対します。それでも諦めきれないケイシーはあの手この手でアプローチして、最初にセブライドが折れて、そのセブライドが大隊長に話をしたことで、ギャロは無事51分署へ配属されることに(問題解決はセブライド家の担当?)。ギャロ配属後もモヤモヤしていた大隊長ですが、ギャロの過去を知る他の分署の大隊長に彼の過去の話を聞いて見る目が変わったようです。ギャロの人間性をすぐに見抜いたケイシーは凄すぎる。ギャロは勤務していく中で同年代のリッターと特に仲良くなり、ギャロとリッター絡みの話は可愛い話が多くてシカゴファイアに癒しを提供してくれます。

エミリーは51分署配属当初から医者志望で、その夢を諦めきれずに仕方なく救命士をしていましたが、ある患者に行った処置(救命士の処置としては違法ですが)でシカゴメッドのウィルから褒められたことをきっかけに医学の道への想いが再燃。配属してすぐのエミリーは医学生だった知識をひけらかしたりするような傲慢なタイプでしたが、51分署での勤務を通して、チームワークというのを学び、今のエミリーなら良いドクターになれそうだなと思います。何歳でも夢があるというのは素敵です。

今回はコロナ禍に突入したシーズンということもあり、20話と今までより少なめでしたが、話がまとまっていて満足です。
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