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Nのためにのmallikaのネタバレレビュー・内容・結末

Nのために(2014年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

努力家・自信家で、いつも 杉下 の手を引っ張って導いてくれる頼りがいのある安堂。間違いなく、幸せにしてくれる。

控えめで優しいが、オレオレ詐欺に加担しちゃったり、杉下に代わって俺が家を燃やすといったり、繊細で危うさを持っている 成瀬。

杉下は終始、「誰にも頼らず1人で生きていきたい」と言う。そんな杉下が最後に寄り添ってほしいと心から願うのは、自分の手前を歩き、明るい場所に引っ張っていってくれそうな安堂ではなく、自分と少し似た 拙さ や 順風満帆とはいかない 苦しい人生 を持ち合わせているが、ただ自分の隣に静かに座っていてくれそうな 成瀬くん であるのだなぁ

しかし、安堂についても強く幸せを願う気持ちがあり、「誰にも邪魔されずに行きたいところに行ってほしい。高い展望をもって生きてほしい。」と願っている。それは、憧れや自分の見ることのできない世界を見てきてほしいという夢を託す気持ちであるのだろう。

成瀬くんと杉下は、互いに辛い思いをして生きてきたけど、2人の関係性が 「傷の舐め合い」になることはない。何をするでもなく、ただ隣にいてほしい。見返りなんてお互いに求めてない。そんな穏やかでひっそりとした しかし、互いをとても思いあっている関係性なんだと思う。 「罪の共有」が究極の愛の形であるということに納得がいきますね。
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