ナミモト

POSE/ポーズ シーズン2のナミモトのネタバレレビュー・内容・結末

POSE/ポーズ シーズン2(2019年製作のドラマ)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

シーズン2はメインが1990年代。
LGBTQ+の人々が、純粋に恋愛し、自由に自分を表現できる場、ボール・カルチャー。白人でシスジェンダーでヘテロセクシュアルなカルチャーへのカウンター・カルチャー。
本シリーズは、強度な男らしさや女らしさを体現しているとも言える主要人物たちが、それぞれの立場への相互理解も取り扱っていた点が好印象でした。
純粋に恋愛や信頼関係をだれかと取り結ぶ時、性別という前提が、無意識でも意識されることの不自由さ。本シリーズは、ダンスルームという小さな空間の中で、めいっぱいの自己表現と自己実現を貫く、彼ら・彼女たちの姿が、きっと多くの人たちに生きる勇気を与えてくれるのだろうと思います。シーズン1に引き続いて、とてもよかった。
ところどころ、回収できていない点なんて、ドラマだから、気にしませんよ!クローゼットの中の死体はどうなったの!とか!

いくつか、記憶に残ったシーン。
キャンディ。お葬式のシーン長かったですが…、やはり主要登場人物で、キレやすい(1番行動力ある笑)彼女。
マゾヒストの金融マンの白人男性が、徹底的な孤独に置かれる事に快感を覚えることに対して、エレクトラが、そんなのあんたが本当の孤独を知らないから愉しめるのよ、と啖呵を切るシーン。
シーズン1ではややブランカの敵役(ブランカの成長のためには必要だった、乗り越えるべき存在としての敵役)っぽいポジションでしたが、シーズン2のエレクトラ様は、ザ・マザー・オブ・マザーですね!真に勇気があって、芯がぶれない強さをうちに秘めた素敵な女性です。
エンジェルからひざまずき、そのあとパピも一緒にひざまずいて、せーのっで、パピへプロポーズするシーン。2人の対等な関係性がよく描かれていたなぁ、と。

血縁関係のある家族ではないけれど、本当の家族よりも家族らしい。結束と、人への信頼。こういうのに、弱めなんですよね…。もう好きって言っていいぐらいに。
ナミモト

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