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POSE/ポーズ シーズン1のEeeのレビュー・感想・評価

POSE/ポーズ シーズン1(2018年製作のドラマ)
5.0
ただただ愛が詰まったドラマ。
見事に毎度涙無しには見られなかった。

明らかに残酷な世界で生きることを強いられている彼等だけど、トランプビル勤めの白人男性集団より幸せを知り、噛み締めているのは確か。
このシリーズは誰よりもBilly Porterが輝いていて、深みを出している。ボールを操る彼自身が全てのマイノリティのマザーであり理解者。Pray Tellの愛情深さは本当に美しいし毎度泣かされてたのは彼のせい。
そして悪人が出てこない。何処かしら傷を負って歪んだ人間なので、他人が本当に傷付いているのが分かると、お互いに支え合うし、それが押し付けでないのが心地良い。恩着せがましい人がぜんぜん居ないのは最高。

RPDRフリークとしては、ボールシーンが胸熱すぎて、Category is..とか、点数分けとか、ドラァグ特有のクセ強ダンス“ヴォーギング”とか、要素満載で本当に楽しかった。ここから始まったんだなぁ。常に世界中に存在するアンダーグラウンドな部分って、勿論それが正しく日の当たるものに成るべきとは思うし、文化の影や苦しみ抜いた人々の象徴なのかもしれないが、同時にアングラがアングラであるからこそ根を張った強さというか、輝きを感じた。むしろ世界の“表”側の存在は、本当に正しいか?というとだいたい違うしね。スポットの当て方がティムバートンのそれというか、やはりそこへ寄り添うのが芸術の真骨頂であり特権であると思う。

ライアンマーフィー作品はハズレがなさ過ぎて凄い。つくづくレトロな世界観好きなんだなぁと思うし、その再現度の高さと芸術性に驚く。懐古の感覚は世界共通。

エヴァンジェリスタがどうなっていくのか楽しみ!早く続きが観たい!
Eee

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