Iris

八重の桜のIrisのネタバレレビュー・内容・結末

八重の桜(2013年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

26-29話が濃すぎた…
前半には、会津戦争あたりのエピソードにつながる伏線がたくさん散りばめられています。八重の幼なじみの話や夫との旅行、会津の若者の話など、全部会津戦争を経た時にはなつかしく感じられるでしょう。戦争後、キャストの半分くらいがいなくなってしまいます。
このドラマではかなり薩長に配慮していて、会津視点とはいえ誰も悪役にしない、時代の流れというものがよく理解できると思います。
明治編では主に同志社の話になります。話がつまらないと感じる人もいるでしょうが、会津の人々のその後の暮らしや明治時代の文化人の話など、探せばいくらでもあります。キリスト教が当時の社会にどのように扱われていたのか、アメリカン・ボードと日本人教師の関係性、女性教育を謳う山本覚馬と、妻時栄との関係性の矛盾、明治時代の若者とのジェネレーションギャップなどなど…
徳富兄弟があんなに出てくる大河もそうそうないのではないでしょうか。大河は政治ドラマだけではないので、明治時代をもっとしっかりできたら良かったですが、会津戦争までの経緯をあれだけきちんと書かれた分仕方ないのかなとは思います。八重が主人公ですが、全編通して八重と関わりの深い人物たちの群像劇という感じです。兄の山本覚馬が八重の人生の舵取りをしているような気がするのですが、実際そうだったのでしょうね。
ともあれ、2010年以降の大河の中ではかなり真面目に作られた良作大河だと思います。
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