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S -最後の警官-のkatsuのレビュー・感想・評価

S -最後の警官-(2014年製作のドラマ)
3.5
漫画原作ということでかなり無理がある設定が多く感情移入はあまり出来なかった。

ただ犯人を生きて捕まえ罪を償わせるべきか、他の命の安全を考え殺してしまうかという問題は一貫されていて良かった。

主人公一號の一番身近にいるゆづるが昔の事件から犯人は殺しても構わないという考えであるという点は被害者の心の傷を体現するもので蘇我も同じく。
しかし9話から出てくるイルマは一號と同じ考えだが、親が犯人を撃ったことに苦しんだとは言え誰も失っていない。
こう見ると大切な人を失くして初めて、そこまで人を憎むという構造になっている気がして人間の本質的な部分が表されている気がした。
どんな大義を掲げていても大切な人を失ったら何も信じられなくなる。このようなテーマはそこをいかに掬いとるか、だと思う。

ドラマとしてはNPSのメンバーの掘り下げにばらつきがあり、話数が足りないように感じた。
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