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半沢直樹 続編のボロロボのレビュー・感想・評価

半沢直樹 続編(2020年製作のドラマ)
3.9
録画をやっと観終えた。

相変わらずツボを心得たクオリティでさすがとしか言いようがない。
とにかくこれでもかと迫りくる顔芸の数々。
大和田を演じる香川照之は、顎や耳でも演技してるからなあ、スゴいわ。

当シーズンでは半沢と黒崎との関係が個人的にはとてもツボ。半沢と敵対しながらも彼と同じ矜持で行動してたのは黒崎くらいだもんなあ、至極納得。

中野渡頭取の矜持もステキ。
終盤とラス前の半沢とのやり取りは覚悟と貫禄がにじみ出ていてすばらしかった。

そして、柄本明の大ボス感。
心にもない土下座は何の抵抗もなくやれるのに。

乃原弁護士を演じた筒井道隆、あんなにイヤらしい役もやれるとは。若かりし頃はトレンディ俳優なんて言われてましたが、懐深い役者さんになられましたね。

演技上手な役者さんたちに心から拍手。

しれっと宮野真守が出ていて、黒崎と絡んでいて笑ったw しっかり“掴まれて”いたしww

ただ・・・全体的に何だか厚みがない。
三話までの関係構築展開ではシーズン1を彷彿とさせるのだけど、以降はヒール側がどんどん巨悪化していって、描写含めてサラリーマンらしさが薄まっていってるように思う。何だろうねえ、勧善懲悪過ぎるとでも言えばいいのか・・・ヒーロー然としちゃってると言うか・・・ことあるごとに“バンカーの心得”で押していくのはなあ・・・まあ、そういう一点突破も魅力ではあるのだけど。ウブなところが際立ち過ぎたか。

あと、「謝れ」の応酬は、見ていてあんまり気持ちのよいものではない。詫びや土下座はケジメでしかなく、特に土下座は、される方にとっても重い。

総じて面白い(ゲラゲラ笑えるという意味で)けど、《こってり》過ぎるように思った。もうお腹いっぱいかなあ。
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