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負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~のゲルトのレビュー・感想・評価

3.5
つまらないわけじゃないけど面白いとも言い切れない。
「吉田茂以外に、この局面を乗り切れた者はいなかっただろう」みたいな言葉で講和のくだりが締めくくられていたけど、それまでに吉田が活躍らしい活躍をしたと思えるシーンが無く、本当にそうか?という感じ。キービジュアルからしてドラマ自体が渡辺謙の顔に頼り過ぎていたような印象。

吉田家にしろマッカーサー家にしろホームドラマ要素はもっと排してほしかった。吉田健一がどんな人なのか何も知らないけど、30代半ばであのハムレット気質はちょっとウザい。和子もどこかサイコに見えて怖かった。でも、小りんとの「茶筒の蓋が緩んでおります……」の一連のシーンは良かった。

吉田と近衛、牧野、廣田、芦田、次郎、マッカーサーらとのマンツーマンの関係性描写はどれも好みだった。俳優陣が本人にほどよく似ていたのも良かった。昭和天皇は激似。
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