エレジア

平清盛のエレジアのレビュー・感想・評価

平清盛(2012年製作のドラマ)
3.5
 おもしろいと言えばおもしろいけれど……。

 どうも出来事の背景が説明、あるいは描かれておらず、なんなのこの人たち?っていうことが多い。

 その最たる人が後白河上皇で、常にしたり顔で、稀代の謀略家みたいなドヤ顔や高笑いはするけれど、なにを根拠にそんなに勝ち誇れるのだろう?おめでたい人なのかしら?と思ってしまうほど、ショボショボでいつも結局、清盛にいいようにされている。幽閉されてもどや顔をしているというほどの能天気。
 本当は上皇の背景とか藤原家のちからとか、侮れぬものがあるのだけれども、ドラマからはそれがまったく分からない。治承三年の政変だって、上皇と藤原が陰謀を企ててるとき、おいおいやめとけって、またやられんぞ!って注意したかったほどのお粗末で、案の定状態で、清盛が怒って兵が十人くらい押しかけたらギブアップって……。本当は数千騎の大軍で上洛して、都は騒然としたわけでしょ?それが、屋敷に数人で押しかけたようにしか見えないと、え、そんな程度で上皇はしたり顔のまま、あっさり幽閉に同意しちゃうの?あきらめ早くない?って見えちゃう。せめて予算がないなら、ナレーションででも数千騎に囲まれて、上皇、藤原ビビリまくって**漏れそうになった。ぐらい言ってくれれば納得するんだけど。
 あと、その頃から、突然、平清盛が悪の面相に豹変し、女に狂い、え、どうしちゃったの?なんかあったの?って思わず聞いた。物語の最後に向けて、慌てて悪者にしたてあげた感半端ない。
 という感じで、出来事をネットでも補足していかないと、どうしてこうなったか?という点がわからないのさ
 
 配役的には、木村多江が16歳の白拍子役だったり、鎌倉殿の13人の実朝と以仁王とが同じ役者だったり、義仲と弁慶が同じだったり、わざとやってるのか?と思うほど、ややこしい真似をする
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