Qを演じたベン・ウィショー目当てで鑑賞。凄く見ごたえある社会派サスペンスだった。ここ半年ではベスト3に入る面白さ。実話だし当時の新聞の写真を見たら実在の2人がそれぞれヒューグランドやベン・ウィショーに雰囲気がよく似ている。本国ではきっとより真実味を感じて観れただろうと思う。
最近のヒュー・グラントはかつてのロマコメ時代の甘目の二枚目から渋い悪役が似合う性格俳優になったなぁと思う。ロマコメ時代の英国人らしいユーモアと上級階級的な雰囲気は健在でそこに狡猾さが加わった感じ。ベンは震える子犬のように愛らしくて危なげな青年が上手かった。
1960年代の半ば、携帯もメールもなく連絡手段は手紙。手紙という後々残る証拠ってところが更に物語を面白くしている。英国のウィットと魅力を鋭く表現した美しいダークコメディ＆サスペンス。最後は実話だから仕方ないけれどこれが現実かも。でも最後のクレジット観て安堵した。
NetflixやPrime Videoの見放題では気軽に見れないのが残念。英国サスペンス好きならぜひ観て欲しい。今作でベン・ウィショーがエミーやゴールデングローブで助演男優賞をとった理由も分かる。ベン・ウィショーの繊細な演技が光ってた。流石BBCドラマ、3話完結でコンパクトにダレることなく上手くまとめてた。
