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拝啓、父上様のkozentaのレビュー・感想・評価

拝啓、父上様(2007年製作のドラマ)
5.0
放送当時は観ておらず、何度か目にしてたタイトルで、昭和の名作「前略おふくろ様」的で地元の料理屋さんとその街の住人たちの交流を面白おかしく描いたドラマなんだろうなあと思い込んでてまったく触れる機会のなかった作品です。
一気に鑑賞してみて、深く反省です。
もっと早く観るべきでした。
簡単に言ってしまうと、かなり内容的には重く、考えさせられることが多い作品でありました。
主人公のニノが魅力的でした。
黒木メイサちゃんの立ち位置がやや緩く、残念でしたが周りを固める俳優さんたちがよかった。
キャスティングを見ると、前略〜と同じと思える部分があり、改めてあちらの作品を見返したくなりました。

唯一残念…というか、個人的に嫌悪感を覚えた箇所がありました。
それは、一平の父親のことを明かさなかった雪乃の親としてのエゴと傲慢さ。
仮に一平がまだ10代で学生だとしたら、話の展開に納得できたかもしれません。
ところが、社会に出て働き始めて7年経っている大人の彼に対して、自分の都合で「鍵をかけた。その鍵もどっかに行っちゃった〜」とわざとふざけて話す態度は不快でしかなかった。
倉本さんは、きっと多分視聴者に無駄な詮索はさせず、さらりと交わすつもりで書かれたのでしょうけれど、ある程度の人生経験者になるとそう簡単には納得できないですもんねえ(笑)

それともうひとつ。
森山良子さんの歌は良かったのですが、どうしてもスタート…イントロ部分が「The Rose」に聞こえてしまい、戸惑いました。

また時間をおいてゆっくり鑑賞したい作品の一つです。
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