きりま

タイガー&ドラゴンのきりまのネタバレレビュー・内容・結末

タイガー&ドラゴン(2005年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

クドカンnever disappoints
子どもの頃親が観ていて、小学生の自分には理解できなかったから興味を持てなかった作品。
15年越しに観てみて、やはり大人じゃないと理解できない「粋」な作品だったことが分かった。
舞台は平成の江戸浅草(と新宿)。新宿のヤクザをしている山崎虎児は幼少期に両親を亡くしてから一度も笑ったことがなく、話も面白くない男だった。だが、偶然借金取りの相手である落語家・林家亭どん兵衛の落語を見て、信じられないほど笑った。それがきっかけでどん兵衛の弟子にして欲しいと志願して、1つの話を教えてもらう代わりに借金を10万ずつ返済していく約束を取り付ける。ヤクザと噺家の二足の草鞋で生きていくことになった小虎(虎児)と、どん兵衛の実の次男である龍二が描く物語。
1話の筋書きが、一つの落語の演目になっていて、それをイジって"古典落語"と言いつつもほとんどノンフィクションの身内話をする。前半でその話の大筋は共有されるけれども、ほとんどはオチを隠して話が進む。最後に小虎がオチをつけて、終わる。
視聴者の自分も、オチが気になりながら、落語とリアルがどう繋がるのかを考えつつ、場所がどんどん飛ぶ構成に必死についていきながら、クドカンらしいセリフ運びに興奮しながら楽しんだ。
笑ったのはもちろん、最終回は涙なしでは見られない。西田・長瀬のタッグは最強です。もちろん岡田くんも荒川良々も伊藤美咲も…書ききれない。
タイガータイガーじれっタイガー
きりま

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