このレビューはネタバレを含みます
米倉涼子演じる主人公の目を通して、金で動いていく不条理な社会を炙り出す。ネオンがギラギラした銀座の夜景が象徴的。
銀行員から銀座のママに転身した米倉が、男に囲われて店を持とうとしている若い女を諭す時の言葉が刺さる。
「オンナはうかうかすると、一生誰かの犠牲になるようにできているの。そういう仕組みになっているの。自分が自分のボスになるの。」
主人公が犯罪者なのに応援したくなってしまうのは、女である私も社会が女にやさしくないことを知っているからだ。さすが松本清張原作だけのことあると思わせるセリフ。
今見ると、ちょっと音楽が多すぎる感があるけど、最初から最後まで夢中で見た。