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SHERLOCK/シャーロックの傘籤のレビュー・感想・評価

SHERLOCK/シャーロック(2010年製作のドラマ)
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久々に鑑賞。やっぱりよく出来てるなあこのドラマ。"現代版ホームズ"というコンセプトで2010年にスタートした本シリーズは最新のテクノロジーを駆使しながら、事件を追いかけていく過程が新鮮で、ホームズ役のベネディクト・カンバーバッチおよびワトソン役のマーティン・フリーマンがめちゃくちゃハマっている。映像的な作り込みも凄く、背景の美術や衣装デザインひとつとってもオシャレで、作り手の美意識が見事に反映されており見応えバッチリ。編集や演出も凝っており、ホームズが謎を解く鍵を探る際に画面にダイレクトに映し出される「文字」の演出や、他の登場人物の何倍も早く思考する彼の能力を表現するようなスピーディーなカット割、いずれも今みても野暮ったさは感じられずスマートだ。
何より要であるホームズとワトソンの掛け合いと、信頼関係がたまらない。知的ではあるもののクセが強過ぎて人を寄せ付けないホームズに対して、誰からも好かれ甲斐甲斐しく彼をサポートし、ときにヒロイン的ポジションも担ってくれるワトソン。この二人のバランスと魅力によって本作は成り立っていると言っても過言ではなく、原作を読んだ・読んでないにかかわらず多くの人にとって"好きになってしまう"バディとなっている。
1話90分の長丁場であることから少々集中力を要求する作りではあるが、それに見合うくらい中身が詰まっているし、完成度も高い。3話目においては宿敵であるモリアーティがついに登場し、ふたりを翻弄してくる流れは迫力があり楽しく、改めて好きな作品だと実感した。
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