Train

刑事ジョン・ルーサー シーズン5のTrainのレビュー・感想・評価

4.3
【愛が憎しみに変わっていく前に】
ぶっちぎりで今シーズンが一番面白かった。4話かけて描かれるメインのセラピストと外科医のサイコ夫婦の事件も良いが、やはりルーサーとアリスの関係性の答えについての話が素晴らしい。

愛など存在しないと信じていたアリスはジョンとの出会いをきっかけに愛を理解していくが、対してアリスに愛を説いたジョン本人が愛を一番理解していなかった。加えて彼らの関係性は所詮は「刑事と犯罪者」なので永遠に一緒にいられることはできない。その結果、すれ違いが起きることになる。(ついこないだも『水星の魔女』で見たやつじゃないすか…)

S1 1話冒頭で助けを求める犯罪者の手を取らなかったジョンが今度は転落しかけるアリスの手を掴む対比構造に思わず感動したが、現実はそう甘くなく…そして悲しく流れる、Don't Let Me Be Misunderstood。同じく絶望のS1 最終話で流れた曲である…

ジョンが言い出せない事情や感情を溜め込んだ結果引き起こされた悲劇だったのか。そうだとして解決方法はあったのか。今となってはもう分からない。

結局どうなったのかはまだ明確な描写はされてないけど、ダイレクトに続くだろう映画版にアリス役のルース・ウィルソンのキャスティング情報がないということは多分そういうことなのだろう。辛い。

映画版は当然期待しかないが、完結編とは言われてないので、もしかしたらTVスペシャル的な内容になるのかも。
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