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ウォーターボーイズのtubameのレビュー・感想・評価

ウォーターボーイズ(2003年製作のドラマ)
4.5
シンクロにかける男子高校生たちのひと夏の青春を描いた大ヒットドラマ。

人生で繰り返し観たドラマランキングを作るとしたら、恐らく1位か2位になるくらい自分にとって馴染み深く、夏といえばコレ!のドラマ。
今回はかなり久しぶりの鑑賞だったけど、面白さは変わらなかった(呼び名はアーティスティックスイミングへ変更)。

山田孝之、森山未來、永山瑛太など今ではスター級の俳優たちの若々しくて爽やかな姿の眩しいこと!脇役にも田中圭や星野源などがいて、それを探すのも一興。だけど、やはりメインキャストの存在感がずば抜けていて惹き付けられる。簡単なことですぐ揉めたり、くだらないことばかり言って騒いだり、周りと自分を比べて将来に悩んだり。そこにあるのは社会に揉まれて大人になる前の青年たちの姿。
山田孝之演ずる不器用だけど一生懸命な勘九郎や、明るいけどどこか陰を抱えた立松(演:森山未來)、ナルシストな田中(演:永山瑛太)など、メインの5人はみんな個性がバラバラの愛すべきキャラとして描かれていて、彼らの前途を応援したくなることうけあい。観ているこちらも元気をもらえるようなポジティブなパワーに満ちている。

大人があまりにも勝手だったり(その割には後半で急に掌返し)、似たようなトラブルが多かったり、急に部員が増えたりと結構脚本には強引なところが多いんだけど、俳優陣の熱量と勢いがそれらを上回って魅力的なドラマになっている。
片田舎を自転車で疾走する場面や、友達の家に大勢で集まる場面など、たわいもないシーンのノスタルジーも魅力。

最終回での長尺のシンクロ公演はもう圧巻で、この日の為に特訓してきた俳優たちの努力が役を飛び越えて伝わってきて熱かった。
何ヵ月も前から時間とお金をかけないと実現しない贅沢なドラマだよなあ...と、初めてそんなことも考えたり。
単にイケメンを集めただけのドラマとは一線を画す傑作だと思う。

今でも色んなところで使われているくらい、サントラも名曲揃い!また夏に観たい。
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