菅藤浩三

ちゅらさんの菅藤浩三のレビュー・感想・評価

ちゅらさん(2001年製作のドラマ)
5.0
2001年の作品、総集編しか見ていないが、素晴らしい出来。少女時代(恵里を演じていた浦野未来はこの役で女優を引退。素朴な顔立ちの娘だったのに残念)の八重山諸島の小浜島でのキラキラした同時に悲しい出来事が全ての始まりとなっている、岡田恵和の脚本の勝利。死んだ和也と文也の母親に真野響子をキャスティングしているのも嬉しい。
 成長した国仲涼子が、那覇に移住し東京にこだわるようになった理由もわりと説得的。東京には運命の文也すなわち小橋賢児(この人も俳優を辞めて裏方になったんですよね)がいるのだから。東京の周りにいるメンツも余貴美子・村田雄浩そして永遠の少女でありつづける菅野美穂(性格の個性が強い配役もまた魅力的)を配置したのも上手い。あ小西真奈美もいたな。
 そして恵里の家族が、三線を弾いてるたおやかな父親堺正章・しっかり者の母親キャンディーズのスーちゃん・ゴーヤ―マンでしでかすガレッジセールのゴリ・のちの変容を想像できないキュートな山田孝之と文句なし。なによりも配役名を覚えずとも、実に沖縄のいろいろをシンボライズするおばあ、平良とみのナレーション含めた起用がドンピシャ。総集編でなくスピンオフ含めて全話再放送でみたくなる傑作でした。
菅藤浩三

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