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ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン 4のkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ合衆国大統領フランク・アンダーウッドの野望を描くポリティカル・サスペンスドラマ『ハウス・オブ・カード』のシーズン4。

フランクと決別したクレアは地元テキサスへと戻り、政界入りを目指して策謀を巡らせる。
フランクとクレアの対立が激しさを増す中、あの人物が大事件を巻き起こす。

製作総指揮に名を連ねるのはデヴィッド・フィンチャー。

○キャスト
フランク・アンダーウッド…ケヴィン・スペイシー(兼製作総指揮)。
レミー・ダントン…マハーシャラ・アリ。

これまではフランク中心の物語だったが、今シーズンはどちらかというとクレアの方が出番が多かったように思う。
全13エピソード中4エピソードの監督をクレア役の女優、ロビン・ライトが務めているし、制作体制からしてクレアの物語を紡ぐ方に比重を置いているようだ。

途中フランクが死にそうになるし、もしかして本シーズンは黒い噂の絶えないケヴィン・スペイシーを降ろし、ロビン・ライトを主役に挿げ替えるための準備段階だったのかも…などと考えてしまった。流石にこれは牽強付会に過ぎるかな?

本シーズンの特徴は、第1〜第3シーズンまでのメインキャストが再登場を果たすというところにある。ウォーカー前大統領やレイモンド・タスク、ハンマーシュミット、ルーカスなど、既に出番を終えたかのように思われていたキャラクターが再び周囲を賑やかせる。
死者であるゾーイやルッソまで登場するという徹底ぶり。さながら同窓会のようである。

懐かしの面々が登場したり、フランクが命の危機に瀕したり、クレアが覇道を登り詰めたりと、このドラマ全体の集大成でありターニングポイントでもある重要なシーズン。
フランクの銃撃に始まり、新たなる強敵の登場、ヘラルド紙の追及、イスラム過激派による事件、そして戦争の勃発と次から次へと刺激的な物語が展開していき、視聴者をまるで飽きさせないスリリングな構成は見事。

ただ、クレアをどう描きたいのかに関しては若干の迷いがみられるような気がする。フランクとバチバチにバトルさせるのかと思いきや、結局元鞘に収まったし。
末期がんの母親から金をふんだくる冷徹さを見せたかと思いきや、彼女の今際の際では安楽死させるのをためらうという弱さを見せるし。
クレアのキャラ描写のブレに関しては、次シーズンにおける方向性をまだ決めかねているのかな、なんて邪推してしまった。

このドラマを見始めたころは、ちょっと難し過ぎて自分には無理…、とか思っていたのだが、今ではすっかりファンになってしまった♪
遂にクレアも第四の壁をぶち壊してきた。我々がアンダーウッド夫妻を覗く時、アンダーウッド夫妻もまたこちらを見ている…😨

いやー、にしてもこのドラマを作ってる人たち、本当に頭良すぎでしょ💦世界情勢とか選挙の仕組みとか、よくそんな難しいことを娯楽ドラマの中に注ぎ込めるもんだ。感心しちゃう。
これを見ると政治のことがわかったような気になれる。という訳で、日本版『ハウス・オブ・カード』も見たいな〜。ネトフリさん、お金出して下さい!!
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