見始めたら止まらないクライム・ドラマ。
真面目な高校教師が、あることをきっかけに犯罪に手を染め、深みにはまっていく…。
「あんたは悪事に向いてない」
根が真面目なので、壊れたように悪の道を突き進むことも(まだ)できないし、何をやってもモタモタして、「し、しまった!」と失敗ばかり。
たるんだ身体にパンツ一枚でエプロン着けてドラッグを製造する姿は、滑稽で悲哀に満ちている。
この「人間臭さ」が魅力。
(今後のシーズンで変貌するとかしないとか…)
犯罪から足を洗いたくても洗えない事情や、人物描写の丁寧さがあるからこそ、視聴者の「たとえどんな理由があっても犯罪はいけない」という抵抗感が緩和され、感情移入を誘う。
サンドイッチのくだりやメモ書きのリストにホロリとさせられ、家族とのやり取りや○○の処理にハラハラさせられ、ワンシーズン一気に観てしまう。
化学教師としての知識を活かした、マクガイバーばりの機転も見もの。