いんげん

ブレイキング・バッド SEASON 3のいんげんのレビュー・感想・評価

4.0
さらに面白くなってきたんじゃないか。

ジェシーの彼女ジェーンの死をきっかけに、螺旋を描くようにブレイクしていくウォルター先生達を取り巻く環境。
ラボでのハエ回でウォルター自身も告白していたけど、ジェーンを見殺しにした事で、もう後戻りは出来ない煉獄に足を踏み入れてしまった感が描かれている。

管制官の親父さんのミスによる飛行機事故で160人くらい死者でてたよね。メス製造を始めて嘘に嘘を重ねてきた結果、もう視聴者としても後味悪すぎる事態に。
正直、シナリオはすごい面白いんだけど主役のウォルターがクズすぎて応援し難いのがこのドラマのマイナスポイントかなと思ってたわけで。

しかしながら来ましたジェシー!
ジェーンの留守電メッセージ聴きまくる痛々しい姿から復活?して「前に進む」事を決意してからの主人公感がたまらない。まぁ結局は麻薬の売人やっちゃうんだけど、ジェシーに感情移入出来るようになってから面白さが加速して来たと思う。
元締めビジネスマンのガスに追い詰められて和解を強要されたときの「だが断る」はシビれた!11歳の子供を売人にさせる様なヤツとは和解できん!カッコいいじゃないかジェシー。まぁその宣言すらも後の更なるピンチを招いてしまう原因になるんだけども。

しかしこういうピンチを切り抜ける場面が更なる展開を呼ぶシナリオライティングが図抜けてるねこのドラマ。トゥコの従兄弟の襲撃が前シーズンのハンクのトラウマと関係して物語を進めてるし、職場の不正経理に気づいた奥さんの話がマネーロンダリングの伏線になってくるしで。
しかしスカイラーまでブレイクバッドしちゃうかー。すげーわ。

それにしてもシーズン3、ラストのテンションの上がり方すげぇ。続きが楽しみである。