いんげん

ブレイキング・バッド ファイナル・シーズンのいんげんのレビュー・感想・評価

4.7
完 全 決 着 !

なんという素晴らしい着地。こんなに綺麗にエピソードを清算して終わったドラマ、観たことないかも。

ラスト8話、1日で観ちゃったよ。凄まじいテンションの上がり方やったわ。
神回の連続。特にウォルター夫妻がハンクに嘘ビデオ作って突きつける回と、ハンクとゴメスが荒野でウォルターを追い詰める回。めっちゃ声出たわ。

そして!ついに!リシン!
ここで使うかー。そう来たかー。人消し屋といい、ゲイルの詩集のメッセージといい、過去の伏線を全回収するシナリオ力に脱帽。

個人的にずっと気になってたジェシーの元恋人ジェーンの死の真相も、しっかり本人に伝えてくれてたのでモヤモヤ解消スッキリですわ!

ジェシー、生き残って良かった。あの気のいい友達らとゾンビやスタートレックの話して楽しく生きて行ってくれたらいいな。

「家族のため」という大義名分を掲げて始めた麻薬精製も、いつしか楽しさを感じるようになり「自分のため」に行う天職としてしまったウォルター。
その最期はギャングを皆殺しにした後に、自らが愛したメス工場で迎える。悪の帝王ハイゼンベルクとして。何という生き様。
クズでクズで大嫌いだったウォルターに初めて感情移入してしまったかも知れない。

シーズンを重ねるごとに面白さが増して、シーズンファイナルの更にラスト10話くらいが最も面白いという稀有な作品でした。
それもこれもこれまでのエピソードを単体でも楽しませつつ、ラストに集束するしっかりした伏線があったからこそ。大傑作でした!