オジサン

仮面ライダークウガのオジサンのレビュー・感想・評価

仮面ライダークウガ(2000年製作のドラマ)
5.0
仮面ライダーシリーズの中興の祖であり、後のシリーズに多大な影響を与えたシリーズ屈指の異色作でありエポックメイキングというのが私のこの作品への素直な評価です。

リアルな刑事ドラマで連続性のある重厚なドラマだとか、仮面ライダークウガに変身する五代雄介のキャラクターだとかは正直申し上げると他に詳しい方が語り尽くされておられるでしょうし、クウガの出番がほとんどない回があってだとか、そこは置いておいてもこの作品の特筆すべき一点はシリーズの間口を広げてくれた一点に尽きると思います。

要するに大人もターゲットに含めた作品展開のことを指しているのですが、それを言い換えると対象年齢の拡大だと断言できます。
そしてそれは大人になったかつてのファンを含めた大人たちに子供番組だと馬鹿にできないキャラクター造詣だとか物語だとかで引っ張たことで証明されているとも思います。

おそらくですが、クウガの後のシリーズを見るに重厚と表現しますが、ドラマ部分を特に製作陣は重視したのでしょう。
アギトでは特にその気が強く、次いで龍騎ではそれまでの正義の味方の仮面ライダーのイメージを完全に崩し平成ライダーブームを巻き起こすわけですが、私が思うにそこで止まってしまったままなのが今の製作現場の状況なのだと思います。

今や仮面ライダーは日本で放映されれば大人も子供も一定数の人数が視聴し、SNSでも日曜日はトレンド上位にランクインするくらいに人気と知名度と世間での居場所を確保したのです。
それは結局、当時でも子供の頃から好きな人はいたでしょうけれども大人というファン層を拡大させる理由をクウガという作品を通して作っただけだと思うのです。

それでアギトがシリーズ30周年でオーズが40周年で、それ以降のシリーズは大人の目線から見るとはっきり言って停滞気味で、現在までよく保った方だと思います。

では、次に仮面ライダーシリーズはどうしたらいいのかをただの老害のファンが大真面目に考えると、仮面ライダーシリーズはどうも海外展開を狙っている節が幾つか見られるわけですが、要するに私が挙げたシリーズの間口を広げるという意味でもそれは大正解だと思うのです。

ではその作風とか、世界で受けるには何が必要なのかとか、世界と一言で現してもどの程度の世界でなのかとか、そんなことは素人の老害なので判りません!

作品としてのクウガの評価ですが、私の個人的な想い出ということになるのですが、とにかく悲しい想い出しかありません。
私の当時のリアルの生活では悲しいことがたくさんありました。
正直言って、私は平成仮面ライダー以降のシリーズは嫌いですが、好きな平成ライダーもそれはそれで一応ある程度の嫌いで、そういう諸々の理由となるとその悲しい想い出となる様々な出来事が起因していて、という傷もの物件です。

まあしかし、それも今の私を構成する経験になってもいるとは思います。
ということは必然的に仮面ライダークウガなる作品の子供の頃の記憶は特に無いのです。
それ以上に大切とは表現したくはありませんが、ある意味で私の人生のターニングポイントが2000年前後にあったというわけです。

その上でなんか嫌いな平成ライダーの第一作目のクウガを学生の頃に見直してみたことがあります。
作品としてのクウガはちびっ子が見たらどうかははっきりとは断言しませんが、成長した私にとっては面白かったですね普通に。

それだけです、評価は星5つ。
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