Ayakashd

リバー シーズン1のAyakashdのレビュー・感想・評価

リバー シーズン1(2015年製作のドラマ)
3.7
孤独にくるまる温かい安心感と冷たい虚無感。それが交互にやってくる。いい歳をした大人が、いまなお、大切な人を信じ損ねて傷つき、愛し損ねて傷つき、大切な人の知らぬ顔に傷つき、裏切られた思いから逃れられずに傷つき、ついに自分ひとりの温かい孤独に逃げ込み、そこで凍えてまた傷つく。ちょっと比類のないドラマだ。こんなにも、生きていくことの陰に光を当てながら、なぜか温かい気持ちになるドラマ。
ミステリーなのかと思いきや、孤独や、愛や、家族、その全てに宿る虚しさを繊細に語り、かつ、移民問題にまで切り込む。
繊細で暗く、やさしく、厳しく…これ、どうやってこんなにまとまった一つのドラマに仕上がってるんだ。
そしてまー俳優陣の素晴らしいことよ…ちょっとこれはちょっとこれは。うーーむ。なかなかのマスターピースである。
Ayakashd

Ayakashd