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ブラック・ミラー シーズン4のkokonamaのレビュー・感想・評価

ブラック・ミラー シーズン4(2017年製作のドラマ)
4.0
【宇宙船カリスター号】
有名ゲーム会社の創業者である彼は、共同経営者になめられ、会社内では孤立していた。彼のコードに感動したという新入社員の女性も自分から離れていく。彼が想像できるのは唯一、自分が作ったゲーム空間だけだった。

遺伝子からコピーした人間は、単なる器としてのコピーではなく自我を持っている所が先進的である。彼らは結託しゲーム空間からの脱出を図るのだが、コピーの彼女が現実の彼女と交信するシーンは摩訶不思議である。


【アークエンジェル】
手にしているのはタプレット。血眼になってそれを見る母。幼少期に脳内に埋め込まれたこのチップにより娘の行動を監視している。母の監視は娘が成人しようとしている時期まで続き、、、

何度も保護すればいいという安直な考えを持つべきではない。コルチゾールの分泌を感知し対象物にモザイクをかける技術。娘の感情はよりクリアに仕上がっていく。が、一方で物事を知りたいと思うのが常。娘はモザイクの向こう側を探索し始めるのだ。結論、保護は最小にすべき。

【クロコダイル】
若い頃に起こした飲酒下での交通事故。2人の男女は、近くにあった湖に死体を遺棄した。彼女は家庭を持ち順風満帆な人生を送っていた。そんな彼女とは対照的にやつれた彼は彼女の元に会いにくるのだった。

嘘をつけば、その嘘をカバーするための嘘をつくことになり、気がつけば損失は多大になる。彼女は、協力しただけで殺人を繰り返す必要なんてどこにもないはず。選択を見誤り恐怖に取り憑かれどん底へと落ちていく。

【HANG THE DJ】
あるレストラン。そこはカップルでいっぱい。アラームのような機械を手に持ちながら彼らは確認し合う。ここはシステムが最適なパートナーを決める世界。

反抗率98%。今はどちらかというと昔に比べて圧倒的に出会う異性の数は増えている。ただそんな現代にも弊害があって選択肢が多すぎると、かえって不自由だと感じてしまう。ではシステムが全てを決める世界ではどうか。

【メタルヘッド】
武装している彼らは、車を走らせ倉庫へと向かう。お目当ての品を見つけると、高い棚に手を伸ばし段ボールを下ろそうとする。しかし、音で彼らが犬と呼ぶものに見つかり追走劇が始まるのだった。

急に白黒。ロボットに侵略された世界なのかな。人々はなぜ死んだのか。地上に生き残っている人間はいるのか。そういったものが不明なまま物語は加速するように進んでいく。

【ブラックミュージアム】
廃れたミュージアムを訪れたのは1人の女性。かつては繁盛していた客足も激減。元脳科学者の館長は久しぶりの客で嬉しそうに自らの作品について話出すのだが、物語は予想できない方向へと突き進んでいく。

マッドサイエンティストの作品集。心地いいリベンジものとなっております。どうぞご覧あれ。
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