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ザ・パシフィックのTAMUのレビュー・感想・評価

ザ・パシフィック(2010年製作のドラマ)
4.1
2021年GWの思い出w
個人的な戦争映画ブームからの、しっかり太平洋戦争を知っておきたいと選んだ作品だが、まさにズバリな本作。

ガダルカナル〜ペリビュー〜沖縄と主要陸戦を3人の兵士を軸に描く。
実際の戦線と2人の自伝をマッシュアップしてドラマ化したいるだけに、登場人物の多くが実在の人物。
それだけにリアリティがあるのだが、製作費200億円が拍車をかけて衝撃的な惨状の記録となっている。

全編この3人の海兵隊の目線から語られる物語は常に現場視点であり、戦場の恐怖、残虐さ、悲惨さを追体験できる。
当然自分は日本人のため、その無謀なまでの突撃ぶりや、容赦ない海兵隊の攻撃にやるせなくなる。

欲を言えば、1人日本人を主人公に混ぜて、彼から見た視点もあれば、さらに深みを増したように思うのだが。

いずれにせよ、日本では大河ドラマや連続ドラマは数あれど、太平洋戦争の流れを民間ではなく兵士の視点で追う作品は無いように思う(知らんだけかも)
ガダルカナル、沖縄戦、広島、など、それぞれを描く作品は多くあるのだが。

ガダルカナル戦線の兵士がペリビューに転戦していく流れとか、束の間の休暇とか、銃器の取り扱いとか、映画では描ききれないドラマならではの細部は初めて知ることも多く、なるほどなと唸ることも多く。
今更ながら、日本でもこの手の作品を作る必要があるのでは?と思った次第。

良くも悪くもそれぞれの恋愛は取ってつけたような内容で、ドラマ的な盛り上がりは欠けるようにも思うが、史実を切り取った点では重く意義深い。

ぶっちゃけ、軍服みんな来てるから誰が誰だかわからなくなっちゃうところが難w

そして戦争映画、ドラマブームを通じて、反戦思想は強くなる。彼らの思いが後世に伝わることを信じて。
TAMU

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