ちびたん

ピーキー・ブラインダーズ シーズン1のちびたんのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

 こんなかっこいい画のドラマが「公共放送」制作なのが驚き、BBCやば。制作費は分からないけど、こんなかっこいい画のドラマを地上波で見れるなんて羨ましい。
 特に、2話目のトミーがブチ切れて、リーファミリーを殴るシーンがかっこよかった。突然スローモーションに変わり、やられる側ではなく、やる側シェルビーの顔を映すことで、あの一家のヤバさが伝わった(笑顔で殴ってるしね)。殴り倒している最中でも、コートの裾がふわっと浮かんでいて、血まみれなのにスタイリッシュな姿が、とてもかっこよかった。
 でも、一番素敵なシーンは、初めてトミーがグレースにキスする所。遠くから2人を映して、奥にステンドグラスが見えるのが綺麗だった。ギャングドラマの中で、あんな繊細で美しい場面があると、グッと惹きつけられちゃう。トミーの優しい部分がふっと現れる場面でもあるし。

 脚本家の人が言ってたけど、「労働者階級」かつ「イングランドらしい」ドラマはあまりない。そこが私にとって、非常に新鮮だった。しかも、下の階級の「現実」を描くのではなくて、スタイリッシュかつ、憧れを抱かせるように描いている。ただの「ギャングもの」じゃなくて、「イギリスの労働者階級のギャング」なところが、このドラマの味噌だと思う。
 British Rockしかり、あの国の労働者階級の下からのパワーや目つきには、最初は怖くてちょっと怯えるけど、次第に「あーかっこいい!!」と惹きつけられるしまうものがある。Peaky達を見て、改めてそう感じた。