カリオット

倒壊する巨塔-アルカイダと「9.11」への道のカリオットのレビュー・感想・評価

4.1
防ぐことができた911〜なぜ起こったかではなく、なぜ911を防げなかったか?

素晴らしい。こんな埋もれた社会派骨太ドラマがアマプラにあったとは。

CIAは911実行犯が米国に入国したことを事前に認知していたが、FBIに伝えていなかった←マジか…

CIAとFBIの情報共有がされておらず、ずっと揉めていた模様が伺える。これほどの作品が作れるのは、機密情報や政府資料が十分に公開されているからだろう。アメリカはすごい国である。(しかし、あまりにCIAを悪者として描かれているような気もしたので、こういう見方もあるんだなぐらいの方がいいのではないか…)

ちゃんとアラブ人はアラブ語を話し、主人公の1人はイスラム教徒のアメリカ人。真摯にアラブ世界に向き合おうとした作り手の真意が窺える。(アメリカの作品にしては珍しいわね…)

実行犯らもちゃんと描いていたので、少し彼らのことが気になった。(原作ではアルカイダについても詳しく述べられているらしいが)
ハイジャック後の機内のシーンもあったらと思った。彼らが最後どんなことを思ったのか、どんな表情で貿易センターに突っ込んで行ったのか、気になった。まあ神のみぞ知る、なのだが。
カリオット

カリオット