うさこ

ベター・コール・ソウル シーズン6のうさこのレビュー・感想・評価

5.0
ブレイキング・バッドのスピンオフとしてこの番組が始まった頃は、正直、前作と比べてあまりのほのぼのしたストーリー展開に本当に同じ人が作っているのか?と疑ってしまったこともありました。(だって最初は当て逃げとか公金横領の話でしたからね? 面白かったけど!)

ところがマッギル兄弟の確執やマイクの復讐のストーリーに夢中になり、サラマンカ一家とガスというカルテルの抗争でハラハラし、またジミーとキムの切ないラブストーリーに涙し、いつのまにか本編を超えるほどの素晴らしい作品になっていました。ラストはハッピーエンディングとは言えないが、ブレイキングバッドのラストがウォルトにふさわしかったように、ジミー・マッギルにふさわしい最高の終わり方だったと思います。

すべての始まりはブレイキング・バッドにソウルが登場した回(まさしくタイトルも Better Call Saul)で数行だけ語られた台詞。「私の本名はマッギルで…」「すべてはイグナシオがやった」「ラロの手下だろ?」という、おそらく当時は意味を持たなかった単なるつなぎの台詞をもとにストーリーを作り上げ、本編とつないでいったのだと思うと、製作者たちの質の高さには圧倒されるしかありません。

私にとってブレイキングバッドも会わせると7~8年追いかけてきたドラマでしたから、心にぽっかりとあいた穴を埋めるのには相当な時間がかかりそうです。
うさこ

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