凜

ザ・クラウン シーズン1の凜のネタバレレビュー・内容・結末

ザ・クラウン シーズン1(2016年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

シーズンを一気に観終えました。ブラボーの一言です。
ジョージ6世の崩御の瞬間が次の君主の即位を意味する。
畏れながら、大正天皇の崩御から昭和天皇へ、そして先帝陛下へと受け継がれた過去が重なってしまい涙なしに観られませんでした。

若い女性でありながら大英帝国という巨大な国家を束ねる重責とプレッシャー。それと引き換えに壊れていく人間関係が、とても丁寧に描かれていたと思います。
エリザベスの夫、妹、母親、伯父、周りを取り巻く人々。彼らは一見すると、自分のことしか考えていないとしか思えません。でも誰が悪いとは決して言えないのがこのドラマの苦しさだと感じています。
伝統と慣習を受け継ぐことであり、次世代へと永遠につないでいくこと。今の時代では信じられないでしょうが、そんな世界はイギリス王室だけでなく存在します。それを今の尺度だけで判断せず、100年1000年単位の視点でで受け止められたらと感じずにはおられません。

一見するときらびやかで壮大な世界ですが、そこで描かれているのは一人の女性の人生の物語であり、家族と愛の物語。世界大戦が終わったとは言え、その後の歴史に生きているわたしたちは、この後、どんなことが待ち受けているのか判っているだけに、すぐにでも続きが観たくなります。
凜