あーる

ザ・クラウン シーズン6のあーるのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・クラウン シーズン6(2023年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

S1は1947年頃~、S2は1956年頃~
S3は1960年代~、S4は1979年~1990年
S5は1990年~97年、S6は1997年~2005年

ストーリーを追った感想
・第1話「ペルソナ・ノン・グラータ」
タイトルのペルソナ~↑は、ラテン語で
”歓迎されざる人物””招かれざる客”という意。
このエピソードではドディのことか、はたまたカミラのことか…。
とりあえず冒頭、あのトンネル事故の映像からスタートし、
この核心にいつふれるのか、と視聴者は心がザワザワします。
その後、このエピソードではダイアナとドディのバケーション。
カミラの50歳の誕生会について描かれています。
ダイアナと息子たちの笑顔だけが救いですが、逆にそれに心が痛む。

・父親モーモーと息子ドディの関係性
私はダイアナとドディの恋愛は運命的に惹かれた何か…
かと思っていましたが
こんなにも仕組まれたものだと知り本当に悲しい気持ちでいっぱいで。
父親から息子への愛と期待。
息子が父親に認めてほしい気持ち。
そこが複雑で…自分とはかけ離れた世界のハズが、
家族や親子の難しさがわかりやすく表現されていて
視聴者の共感と反感を買うと思う。
ダイアナが亡くなられたことは知っていましたが
ドディは生きてたらな…と小さな希望を抱きながらみてしまった。
モーモーを責めるのはお門違いですが
責任重大に感じでしまう描写でした。

・ショッキングなのは第3話「ディモワ・ウィ」
もう亡くなってしまった2人の会話、
どこまでが真実だろう、と思うのは
野暮ですし、悲しい現実は変えられないけど
2人が恋愛関係じゃなくても
最後まで運命共同体のように支えあっていたのは
本当だとしたら少しは救われると感じた。99%哀しいですが。
続く第4話「余波」も衝撃的すぎた。
タイトル通り、各方面への余波が
細かく描かれていて、色々な立場に立って見ることができる。
その日たまたまダイアナを担当した医者。とかさ。
その人、今元気かな。笑
チャールズは悲しんでたし動いていたけど、
どこか利用しようとしてるところが垣間見えた。
ダイアナのお葬式に参列する息子2人。こんな悲しいことはない。

・印象に残ったのは第8話「リッツ」
マーガレット王女の最期。
過去と現在をうまく嚙み合わせていて感情が…。
エリザベス2世が様々な人たちを見送ってきたことは
このドラマでも当初から描かれていましたが、
毎回その時のエリザベス2世の表情や言葉を見てしまいます。

・後半のウィリアムとハリーのストーリー
ウィリアムはとても誠実に成長したとしか思えないし、
ハリーは次男という立場で色々あった(現在進行形?)ですが
すごく好印象に感じることしかなく、
これからのイギリス王室が明るく上向きになってほしい。

・私がこのドラマを見て1番良かったことは、
歴史を継承していく大変さ。を少しでも理解できたことでした。
変わっていく社会の中で変わらず続くもの。続かせたいもの。
それはもの、こと、気持ち。
自分が子供たちに伝えたいもの、に近い気がする。
そして変わらなければいけないこともある。
遠い世界の話なのに、本当に視聴者の気持ちをもっていくドラマ。

・過去の自分と会話する最終話。とても良かった。

主要キャストが2シーズンごとに入れ替わります
役名:S1・2➡S3・4➡S5・6
エリザベス2世:クレア・フォイ➡オリヴィア・コールマン➡イメルダ・スタウントン
フィリップ殿下:マット・スミス➡トビアス・メンジーズ➡ジョナサン・プライス
マーガレット王女:ヴァネッサ・カービー➡ヘレナ・ボナム=カーター➡レスリー・マンヴィル
チャールズ皇太子:ジョシュ・オコナー➡ドミニク・ウエスト
ダイアナ妃:エマ・コリン➡エリザベス・デビッキ
カミラ:エメラルド・フェネル➡オリヴィア・ウィリアムズ
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